成田空港PRポスター「FANTASTIC JAPAN – 秋」A1サイズ
(元絵:歌川広重「名所江戸百景の「するがてふ(駿河町 するがちょう)」)
成田空港を外国の空港関係者に向けてアピールするというポスターのイラストをご依頼いただきました。日本らしさや日本の良さをアピールするベースを浮世絵に、浮世絵の江戸時代と現代が入り交じったおもしろい風景に仕上げたいというものでした。
デザイナーさんと相談しながら元絵の歌川広重の浮世絵「名所江戸百景」に現代の様子をスカイツリーと東京タワーやコンビニ、牛丼屋の看板を入れるなどで表現し、成田空港の表現として上空に飛行機と空港職員を描いています。
イラストはA1サイズのポスターなので、完成度も考えて原寸大で描いています。今回の浮世絵は歌川広重の浮世絵「日本名所百景」を参考に、まず浮世絵のイラストを筆ペンで線画部分を各パーツ原寸大に描いています。その出来た線画をパソコン上で組み合わせて線画部分を先に完成さます。
テクスチャーは実際の浮世絵を意識して木版画に見えるように考えました。実際に板に絵具を塗り、紙に木目を写し取ったものをパソコンに取り込んでテクスチャーのデータを制作しました。このテクスチャーのデータで木版画のようなカスレを表現しています。
色の部分ですが、浮世絵と同じように赤、緑、青など色味ごとにレイヤー(層)を分けて作ってphotoshopで色付けをしています。
また、浮世絵の特徴である“ぼかし”の表現ですが、これもphotoshopで制作しています。データで先に作ったカスレのテクスチャーから自然なぼかしていきます。ぼかし作業は難しく、いい具合になるまで試行錯誤しています。
浮世絵の表現と空港職員が江戸の人たちを案内している様子や江戸の人たちが楽しそうに観光をしている様子など見て楽しんでいただきたいと思います。
元絵の歌川広重「名所江戸百景の「するがてふ(駿河町 するがちょう)」
(画像はamazonのジークレー技法複製画から)